蓮華岳・針ノ木岳

2010年8月2日・3日  

2350新宿・・・・信濃大町=630扇沢ー740大沢小屋755−828雪渓下−946雪渓上1000−1048針ノ木小屋1128−1228蓮華岳1252−1347針ノ木小屋(泊)444−532針ノ木岳535−618スバリ岳625−752赤沢岳800−845鳴沢岳−915新越山荘925−1109種池山荘1126−1323扇沢1330=1400信濃大町・・・松本・・・八王子

ムーンライト信州で旅立つ。車内でひと眠りして、夜が明けた。列車は安曇野を快走する。豊科、穂高で登山者を降ろし、5時過ぎに信濃大町に到着。一番バスで扇沢へ向かう。登山届けを済ませ、針の木方面への道を進む。しばらくは林道と交叉しながらの山道歩き。そのあと本格的な登山道に入り、沢を一箇所渡って前進するとほどなく大沢小屋。ここでひと休み。大沢小屋から一登りで針の木沢に出て、歩きにくい道を沢めがけて突き進んだところが針の気雪渓の末端。ここからが正念場。

軽アイゼンを久々に装着し、雪渓の登り。白馬大雪渓のようにベンガラがまかれていないので、ルートの最善手は自分で判断するしかない。とはいっても先行者の足跡を良く見て、フラットになっているスプーンカットに落ち着いて足を置いていけば問題はない。とはいえ雪渓がやや急峻な登りになっている通称「ノド」のあたりは恐怖だった。のまれないように、よいしょよいしょとつぶやきながら、登高をつづけてゆく。何回か滑ったが、手を突くだけで滑落せずにすんだ。雪渓上部の離脱地点に着いた時は心底ほっとした。

アイゼンを外し、針の木小屋への急な登りに挑む。細い雪渓の脇にジグザグの登山道がつけられており、かなりしんどい登りである。ようやく稜線に立つ小屋が見えて、11時すこしまえに針ノ木小屋に戻りついた。ここで針の木ラーメン(1200円)の昼食。普通の五目ラーメンであった。そのあと今日の目的、蓮華岳へ進む。ハイマツ帯の急な登りを過ぎるとなだらかな稜線歩き。目の前のピークにとりつくが、これは偽のピークで、蓮華岳頂上はそれを乗り越えて稜線をすこし行った空きにあるピークだ。北葛岳方面からも登り道が蓮華のピークにむけて上がってきているのが見える。けっきょく小屋からジャスト1時間で蓮華岳についた。微妙にガスが出ていて展望は対面の針ノ木がやや望める程度。

30分ほど頂上でぼんやり過ごした後、小屋へ戻りにかかる。明日もあるので本気を出さずにテキトウに下る。なだらかな稜線歩きを終えて小屋への急降下。14時すこし前に小屋に戻りつき、1000円の生ビール。今日の針ノ木小屋は盛況で、布団2つを3人でシェアする状況であった。北アの中ではマイナーな部類なのだが・・・・猛暑だから雪渓が人気なのだろうか。小屋の夕食は良く覚えていない。メインは魚の煮たのだったと記憶している。

翌朝は朝食を弁当にしてもらい、4時44分に出発。夜明け前の稜線を針ノ木めがけて登り行く。ほどなく蓮華の方から太陽が顔を出した。夜明け直後の稜線歩き。このシチュエーションが私は好きだ。目の前のピークをつめて、針の木岳頂上にたどり着いた。今日はこのあといくつものピークを越さねばならない。岩稜帯をグンと下って鞍部に降り立ち、前スバリに取り付き、それを越えるとスバリ岳ピークへの登り。今日登った中で一番印象に残ったピークであった。

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(スバリ岳ピーク、針の木側から)

ジグザグののぼりを経てスバリ岳頂上に立つ。黒部湖を隔てて聳える立山・剣の眺めが良い。一憩したのち、スバリを後にして先へ進む。まずは鞍部まで下って、稜線を進む。次のピークである赤沢岳がだんだん近づいてくる。最低鞍部からは登り基調となり、やや苦しい。右に目をやれば昨日通過した針の木雪渓が見える。雪渓の下りはいまの私にはできないから、得よう線をぐるっと回って降りるしか手がない。最後は頂上直下の岩混じりの登りとなり、スバリ岳から1時間半近くかかって、ようやく赤沢岳にたどりついた。

次のピークはコースタイムにして1時間先の鳴沢岳である。このあたりの稜線は黒部ダムから見たときに印象に残っている。赤沢岳と鳴沢岳の間の山中をあのプロジェクトXで紹介されたトンネルが走っているのである。そんなことを思いながら歩くと、思っていたよりあっさりと次のピークの鳴沢岳にたどりついた。ここからは眼下の新越山荘めがけて一気の下り。歩きにくい下りをこらえて、小さな山小屋、新越山荘。売店で冷たいポカリを買ってひと休み。そのあと目の前の岩小屋沢岳に取り付いて苦しい登り返しを耐えると、岩小屋沢岳のピーク。ここからは稜線歩き。鹿島槍がその優美な姿を現してきた。稜線で何度かサルを見かけた。

このへんから暑くなってきた。さえぎるもののない稜線上では風がないと暑さを感じる。1時間も歩くと道はやや平坦になり、目の前に小さく種池山荘が見えてきたが、見えてからが実に長かった。すこし下ってから、小屋へ向けての最後の登りが実に長く感じた。ほうほうのていでテント場に出る。ここまでくれば種池山荘はすぐだ。眼前には爺が岳が大きく聳えている。ここまで来れば終わったも同然。小屋前のベンチで針の木小屋の弁当を開いたが、出てきたのはおにぎり2個と漬物が少々であった。

気を引き締めて扇沢への柏原新道を下る。鹿島槍登山のときに歩いているので大体分かっている。一箇所だけ雪渓を横断するところがあって、そこは注意して過ぎた。あとは歩きやすい下り道なのであって、スパパパパと飛ばしながら下った。ケルンと呼ばれる地点からは眼下の扇沢へ向けて一気に下る。種池山荘から2時間ほどでバス道路に出た。タクシーが何台か停まっているが、扇沢のバス停までは10分そこそこなので歩く。スノーシェードをくぐり、巨大な扇沢駅に出た。まだ午後一時半である。ともかくこれで北アルプスの俊峰ふたつを踏破できたので嬉しい。バスで大町、大糸線で松本へ出て、例年通り上諏訪温泉で一風呂浴びてから帰宅した。

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