東海自然歩道 裏編 ファイナル

第72区 西野々→高尾山口

2004年5月16日〈日) 所要時間 9時間54分 費用発生 1,700円

543聖蹟桜ヶ丘・・・北野・・・611高尾615・・・623相模湖630=645三ヶ木650=709西野々800−905石砂山910−940篠原−1104石老山1110−1144顕鏡寺−1227鼠坂1242−1330嵐山−1350相模湖−1421千木良1430−1538城山1600−1641高尾山1700−1754高尾山口

東海自然歩道復路ツアーも大詰めを迎え、「高尾山ゴールにはお迎えに行きます」などという励ましのメールなぞ頂くようになり、普段の私は前の晩いきなり思い立って山に行くタイプなのであるが、予定を決めてゴールしようと言う気になった。西丹沢まで踏破したときに、「5月16日の午後6時に高尾山口にゴールします」などとネット上で宣言してしまった。当日は雨がそれなりに降るらしいが、中止するほどではあるまいと考え、前々日の夜決行する旨のメールを送った。

ストレス解消の一助としてはじめた東海自然歩道徒歩旅行ではあるが、いつのまにかのめりこんでしまい、依存症に近いものになってしまった。01年の秋に大阪へゴールして、あろうことかそこから折り返して高尾山まで戻ってきてしまう愚挙に及んでしまった。多額の費用と、1年間の休日の半分近くを費やして得たものは何だったのか、また往復踏破を達成して、これからは私は何に依存して、人生という、社会生活という、本当のバトルに挑んでいけばいいのか、ゴールが近づくにつれ、こころ乱れる。復路スタート前に相模川の河原でバーベキューをしたM課長も、Fも去ってしまい、こころの支えだったM永さんも今はなかなか会えないポジションにいる。復路ゴールが近づいても、達成感も誇りに思う気持ちもなくはないが、それよりは「東海自然歩道を歩く」ことの張り合いを失うこわさの方が大きい。正直なところ。

朝五時前に起きて、ごはんと白菜の味噌汁の朝食。そのあと早朝の野猿街道を自転車で下り、桜ヶ丘に向かう。悪いことに雨が降っている。中和田のローソンでパンや菓子を買いこみ、桜ヶ丘から京王線の下り始発に乗って、北野乗り換えで高尾へ。6時15分発の松本行き列車に乗る。小仏トンネルを抜けて相模湖に到着。6時30分発のバスで三ヶ木へ向かう。相模湖大橋を渡って、丘陵地帯をバスは走ってほどなく三ヶ木に着いた。ここで6時50分発の月夜野行きバスに乗り換え、車内でうとうとするうちに道志の山々に分け入って、7時9分、西野々に到着。

公園で身支度を整えパンの食事をすませ、8時に行動を開始した。「バカンス村」の看板の方へ進み、車道を下って道志川を渡り、すこし登って伏馬田の集落。そこから登山道に入る。石砂山への道はすこし荒れていて、倒木をまたいだり、四つん這いになって下をくぐる個所もあった。菅井分岐を過ぎて、山火事跡を通り、淡々と高度を上げて行くと稜線に出て丸太の階段をトントンあがってゆくと、石砂山の頂上に到着。1時間で登れたが、きょうはこれからあと4つもピークを越えねばならない。

やや急な斜面を篠原へ向けて下る。20分ほどで集落に出て、進むと幹線道路に合流し篠原のバス停に到着。自販機でダカラを買い、飲みながら歩いて行く。石老山への登り口に気付かず、そのまま谷筋を上がっていってしまって20分ほどロスした。あわてて戻って耕地の脇にある登り口からしんどい登りとなる。先が長いので、すこし勢いをセーブして登った。高度計の数値が600近くなる頃、コンピラ神社に到着。そこからもなお登る。雨はまだ止まないが、霞む緑もいいものである。高度を淡々と上げ、大明神展望台からの道を合わせて、石老山頂上に着いた。

ベンチの多い石老山頂上だが、悪天のせいか登山者の数は少なかった。晴れていれば裏丹沢の眺めが壮観なのだが。早々と休憩を切り上げ、稜線上のアップダウンをしのいで少し下って融合平の展望台。さらにジグザグ気味の下りをこなすと石老山特有の奇岩、巨岩が続々と現れ、それぞれに形状や由来などのキャプションが記された案内板があるので面白い。ほどなく顕鏡寺に到着。境内の鐘をゴ〜ンと一突きしてからなお山道を下って、相模湖病院に出た。いつのまにか雨はやんでいた。

関口の集落から林道に入り、緑の多い中を進む。相模湖のあたりでもこういう人気のない所があるのかと思う。森の中を進むと集落に出て、歩道橋を渡って鼠坂に到着。腹がすいてきたので相模湖ピクニックランド横の路傍でパンの昼食。そのあとフェンスで仕切られた道を進んで、再度山道に入ったが、ここが思いの他急峻であった。谷筋を幅の狭い道でトラバースし、滑りやすい木橋をわたる所もあり気が抜けない。1箇所崩れ気味のところもあった。予想外に厳しい所を通り、ほどなく竹薮の中を通って、なお進むと木の橋を2回渡って、いよいよ嵐山への登りにかかる。さすがにバテてきたのでMDウォークマンを当てて、KOTOKOさんを聴きながら登りをしのいだ。

短いがきつい登りを終え、嵐山頂上に到着。白い霞みの中、相模湖が見える。ひといき入れたあと、急峻な斜面をジグザグを切りながら下り、あっさりと相模湖近くの嵐山登山口に到着。右折してしばらく歩き、弁天橋への下りをへて、キャンプ場のわきから弁天橋で相模川を渡る。そこからの対岸の登りが意外に長かった。千木良の集落に出て、国道20号を横切ってしばらく進むと城山下売店に到着。ここで一休みしたあと、城山への登りに挑む。6時間以上歩いた後の登りなので本気を出さず、適当に登るよう心がけた。

怪獣映画の怪獣のようにズシーン、ズシーンと登る。幅広く歩き良い道だけにもどかしさを感じる。傾斜はゆるやかだが歩く人が多いらしく、地面がツルツルしており滑りやすいので慎重に足を運んだ。一時間ほど苦しい登りを経て、雨がまたバラバラと降ってきて、どうにか城山頂上にたどりついた。ここはもう高尾陣馬スタンプハイクのルートだけに多くのベンチやテーブル、茶店まであるが、雨の夕方ではガラガラで、茶店も無人であった。なめこ汁を食べたかったなと思いつつおにぎりを頬張る。ともかく東京都まで戻ってきた。

午後四時、高尾山めざし歩きを再開。ここからは何度も歩いているので、疲れ切っていても何とかなる。幅広いプロムナードを滑らぬよう下って、ほどなく一丁平。稜線上をとぼとぼと進む。誰とも出会わない。日曜日のこの区間では珍しい。ほどなく道はのぼりに転じ、ひとしきり耐えてもみじ台。なお進むと高尾山直下の石造りの階段となる。それを登り切って、高尾山頂にたどりついた。最後のピークは実に遠かった。だれもいないあずまやでコーラを飲んで休憩。

午後五時、東海自然歩道東の起点である高尾山口めざし、とどめの歩きにかかる。少し下り薬王院の境内をタタタタと抜けて、参道を進み男坂の階段を下り、ケーブル駅を通過。雨の夕暮れ時、山中はすでに暗くなりつつある。雨霞が幻想的な雰囲気である。さらに下って行くと、眼前にネット上で知り合った松澤さんと内藤さんが現れた。雨の中ここまで迎えに来ていただき感謝。3人で舗装路の下りをゴールへ向かう。いくつかのカーブを切って、道が沢沿いとなって、午後5時54分、私は東海自然歩道東の起点石碑にタッチした。ゴールには同じくネット仲間のU君が迎えに来ていた。この瞬間、東海自然歩道の往復踏破達成。かなり疲れているが、やはり嬉しい。

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