2004年1月13日(火) 所要時間7時間18分 費用発生8,170円
541多摩センター・・・新百合ヶ丘555・・・656小田原702・・・三島725・・・810興津815=830但沼車庫840=900土−西里温泉(寺尾島バス停)921−956大平−1120林道終点−1150田代峠−1242奥山温泉−1330徳間−1450鯨野−1505六地蔵入口−1520坂本1530−1639井出1644・・・1856甲府1859・・・大月1952・・・2048八王子
正月休みが終わり、また日々お城へ向かい、たたかい続ける日々が始まった。東京から大阪まで自然歩道を歩いて往復しようなどというカネのかかる阿呆らしき道楽は20代のうちに大勢を決してしまおうと考え、この冬に青春18きっぷを利用して静岡県を一気に歩くということを行っている。前回、竜爪山を4時間足らずで片付けたが、今回は山越えが大小とりまぜて3回連続する長丁場の難しい区間なので、プラン策定には苦心した。往路はこの区間、夜行で出かけて始発が出るまで居酒屋で夜明かしをして酔払いながら歩いたという手を使ったのだが、今回は迷った末、早起きで日帰り対応することにした。
朝5時過ぎ目覚し時計がなり、私は身支度を整えて夜明け前の闇の中、いつものように多摩センター駅へ向かった。悪い事に雨がパラパラと落ちている。この分では標高の高い区間は雪があるかなと思う。雨のせいで多摩センターでの充分な買物の時間が取れず、菓子パンを500円分買って、小田急に乗りこむ。新百合ヶ丘からの急行で眠りこけ、6時56分、小田原着。
きょう最大のピンチはここであった。のりつぐべき7時2分のこだま号の発車まで6分しかない。新幹線乗り場へ向かうと券売機にはちょっと列ができていた。券売機の台数が3台とすくないうえ火曜日の朝方でビジネス客が多い。このままでは間に合わないと感じた私はダッシュで在来線の切符売り場へ向かい、券売機で三島までの乗車券と自由席特急券を買って、またダッシュで新幹線乗り場へ取って返し、自動改札を通ったが、ホームの階段で発車ベルが鳴っている。これはいかん。この新幹線を逃すと、興津発のバスも乗れないので計画が頓挫してしまう。会社に遅刻しそうな時よりも真剣な猛スパートで新幹線に駆け込み乗車し、デッキで馬のようにゼエゼエと息をはずませた。先が思いやられる。
新幹線はほぼ満席で自由席は座れなかった。いちばん先のほうまで行けば座れるかもしれないが、三島での乗り継ぎ時間も5分しかないので、デッキで立ちんぼのまま過ごす。朝から何も食べていないので空腹であるが接続が良過ぎて興津まで欠食になりそうだなと考えていると車内販売がやってきたのでサンドウイッチ(650円)を購入。新丹那トンネルを抜け、7時20分、三島に到着。いったん改札を出て青春18きっぷに日付を入れてもらい、小走りで東海道線乗り場へ向かう。7時25分発、静岡行きの列車に乗る。この列車は「ムーンライトながら」の間合い運用なので特急型車両であるが、車内は中高生で満員であった。またしても立ちんぼのまま過ごし、富士で席が空いたところでヤレヤレとリクライニングシートに腰を下ろす。
興津で但沼車庫行きのバスに乗換え、北へ少し走って但沼車庫到着。ここの待ち時間を利用してさっき買った値段ほどの味ではないサンドウイッチと紅茶の朝食。8時40分、土行きのバスに乗換えて、興津川沿いに進んでいく。9時少し前に土のバス停着。「次は終点、ど、どです」というアナウンスが面白い。前回打ちきった寺尾島のバス停はここから2キロである。往路のときもそうだったが、バスの本数が少ないので20分ばかり追加の歩きを強いられる。
20分ばかり車道を歩いて、西里温泉方面の分岐である寺尾島バス停の標識にタッチして、東海自然歩道のコースに復帰した。このあとまだまだ車道歩きが続くので、MDウォークマンを耳にはめて、倉木麻衣を聞きながら歩きを続ける。興津川を右に見ながらバス道路を淡々と進み、八幡温泉、河内、大平と順調に過ぎて行く。大平を過ぎると登りの傾斜がはっきり感じられるようになり少し汗をかく。かなり歩くと、ログハウスが並ぶ別荘地を抜けて、そのあと道は左にカーブし軍艦岩を過ぎる。車両通行止めのゲートを通ったあとも単調な林道の登りが続き、いい加減うんざりしてくる頃、峠まで1.5kmの標識から山道に入りひとしきり登ったあと、峠まで1km地点で林道と交叉する。ベンチがあったのでここでパンの行動食。奥に聳える青笹山はうっすらと雪化粧していた。
登山靴に履き替え、峠への登りにかかる。雪がこのあたりから散見されるようになり、高度を上げるにつれ雪混じりの道となった。木に付着した雪が時折ガサガサッと落ちてくるのが煩わしい。どうにか山道を登り切って、田代峠に到着。ここからは山梨県である。ここからの下りは積もった雪が、そのあと雨が降ったせいかシャーベット状になっており、新雪の感触を楽しむどころではなく、滑落を警戒しておそるおそる下った。もっとも15分ほどで高度が下がり雪は消えて、ほどなく林道に出た。ダートの道を淡々と下り、突き当たりの三叉路を右折し、青笹山分岐を過ぎてなおも進んで行くと、奥山温泉(道路工事のため閉鎖中)に出た。
寥とした七つ釜キャンプ場を過ぎて、徳間までの6kmの車道下りにかかる。つまらない車道下りを経て、さいごにつづら折りの道を下って、午後1時半ころ徳間の集落に出た。福士川を渡って、民宿のたもとから今度は上徳間へ林道を登り返す。アップダウンの繰返しは体にこたえる。天伯園の黄色い看板を3枚見ると、ようやく上徳間に入り、天伯園前を通過。ここからもカーブを繰り返す林道の登りである。高度を上げて林道がダートとなり、山腹を横切るようになるころ、粉雪が空から落ちてきた。徳間から一時間弱、目の前の稜線が切れて、鯨野への下り道に出た。峠から急斜面に付けられた足場の悪い山道を一気に下り、一度林道をからんだものの山道の下りを経て、沢沿いに出ていくつか木橋を渡り、鯨野に出た。
明るい音楽を流す移動牛乳販売車と抜きつ抜かれつしているうちに、六地蔵方面への分岐に出た。見覚えのある廃バス物置を過ぎて、また林道の登り。苦しんだが、こんどのは短く、すぐに集落に出て六地蔵公園の分岐に出た。今回は日没までに終わらせたいので、公園への立寄りはパスしてそのまま林道を下り、ほどなく坂本の集落に出た。四つ角を左折し、ほどなく真篠への林道入口に出た。4時間ノンストップで歩き詰めでいいかげん疲れたので、ここで甘いコッペパンの朝食。そのあと意を決して最後の登りにかかる。MDウォークマンからのKOTOKOの歌声にも励まされ、山道を経て稜線上の林道に出た。側溝工事の横を過ぎ、カーブを2つ過ぎるとほどなく真篠への山道に出た。幅の広い山道をさっさと下る。この時点で午後4時、どうやら井出まで陽はもちそうである。
ほどなく真篠の集落。急な下りの車道歩きを続け、目の前に富士川が現れた。とうとう富士川まで戻ってきたのだ。フッフッフッと自己満足と高揚感にひたりながら国道を横切り、富士川を富栄橋で渡る。長い橋は川風が冷たいのだが、きょうはあまりそれを感じなかった。渡り終えた所で右折し、富士川と雪をかぶった篠井山を右にしながら最後の歩きとなる。ほどなく身延線の井出駅に到着。16時39分、上佐野方面の道標にタッチして終了とした。接続よく16時44分の甲府行きが来たので、乗り込む。ここ数回の東海道線に飽きたので、今回は甲府回りで帰る事にする。
17時8分、身延着。列車はここで35分も停車するので宵闇の富士川沿いを軽く散策し、駅前のスーパーをリサーチしてから駅に戻った。ここからは高校生で車内は七割ほど埋まる。ひと眠りすると列車は甲府盆地に入っていた。18時56分甲府着。接続もよく59分発の大月行きに乗る。塩山を過ぎると甲府盆地の夜景が望めるようになる。私はポッキ−をかじりながら窓外を見ていた。