1995年6月17日(土) 所要時間8時間01分
655橋本=725三ヶ木=755平丸ー921平丸分岐ー944大平分岐ー1006八丁坂ノ頭ー1027姫次1040−1050袖平山ー1144風巻ノ頭ー1253神ノ川(日陰沢橋)−1406犬越路1430−1540用木沢出合ー1604西丹沢1620−1641箒杉ー1656大滝橋ー1722中川温泉入口=谷峨・・・松田

東海自然歩道の最難関は裏丹沢コースと言われる。なるほど数少ない山岳コースであり、最高地点の姫次もある。今回ついに、その最難関・前編に足を踏み入れる。
京王線の始発に乗り、八王子で横浜線に乗り換え、橋本から神奈中バス三ヶ木乗換えで前回下りた平丸へ、このコースを登路にとるのははじめてである。しんどい尾根の取付きの急登を息をきらしつつ登る。裏丹沢へのショートコースであり、利用価値も高いのだが途中に一ヶ所、ロープの張られた崩壊箇所がある。そこを気をつけて通れば主脈は近く、裏丹沢の稜線に出る。
ここから姫次までは3年前の夏に通ったことがある。方向こそ逆だが、いつか来し道を再びたどるのは追憶にふけることができる。見覚えのある道、避難小屋、分岐…道もややゆるやかになり、あまり苦しまず、カラマツ林が美しい姫次に着いた。休んでいた登山者の集団はみな蛭ガ岳の方へ行き、若干陰気な感じのする神ノ川(かんのかわ)への下り道をとったのは私だけであった。蛭ガ岳や檜洞丸がよく見える。袖平山からはものすごい下りを経て、風巻ノ頭で少し登り返し、またもヒザが笑い出しそうな急下降。これは人の通る道にあらざるなり等と考えるうちに清流の音が大きくなり、神ノ川の吊橋を渡り、林道を少し進むと日陰沢橋の袂にある神ノ川ヒュッテ(休業中)に着いた。
この先の行程を考えるならここで一泊したほうが良いのかもしれないが、時間が早いので犬越路を越えて西丹沢まで行ってしまうことにする。犬越路への道は神ノ川ヒュッテからわずか2.2kmであるが、傾斜がきつく心臓に負担のかかる情け容赦ない道が続く。犬越路の由来は武田信玄が北条氏攻略の際、ここを犬を先導にして越えたということから来るらしいが、はたして肺病持ちの信玄がかかる急峻な道を登れたのか、はたまた輿にでも乗せてもらったのかななどと考えつつしんどい道を行く。すでに5時間以上アップダウンを繰り返しており疲労はその極みに達しており、大粒の汗をしたたらせながら、ほうほうのていで犬越路に到着した。
山中の峠は賑わっていた。年季の入った避難小屋で一憩したのち、疲れた足を引きずりつつ西丹沢へ降りる。急な下りもポンポン下れず、一歩一歩しんどそうに下ってゆくので大幅にコースタイムをオーバーし、やっとの思いで用木沢にたどり着いた。
ここからは川原と沿って下ったり、渓流のふちを桟道を通ったりといった渓谷庭園を歩いている雰囲気で歩ける良い道である。ほどなく林道に出て、オートキャンプ場の横を通り西丹沢に着いた。
疲れたが、次回以降の日程も勘案し、中川温泉まで歩くことにする。西丹沢自然教室を見学(ひとことで言うと丹沢総合ガイド館、登山者は一見の価値あり)したのち南下する。箒スギは天然記念物に恥じない大樹である。そこからトンネルを抜けると、山中湖へ通じる東海自然歩道が分岐する。この道も大難関といわれており次に来るのは気が重い。さらにバス道を南下し、中川温泉入口でバスをつかまえ、谷峨で御殿場線に乗り換え(この方が新松田までバス利用より安い)新松田からロマンスカーで帰りについた。