toukai-sizenhodou:walk in the NARUSAWA

99.04.17(sat) 鳴沢村一本木〜割石峠

所要時間 5時間28分

800高尾・・・905大月・・・1001河口湖1048=1112一本木ー1152足和田山-1243紅葉台ー1300鳴沢氷穴ー1332西湖入口ー1403精進口登山道ー1510本栖湖ー1640割石峠1643=1730富士宮・・・富士・・・熱海・・・小田原・・・新宿

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社会人になって一年が過ぎ、描いていた理想、目標と今相対している現実とのギャップに悩み、「もう新入社員じゃないんだからね」との苦言に耐え、胃の痛くなる毎日を送る羽目になってしまった昨今、山は仕事上のストレスを、一時的ではあるが、「忘れさせて」くれるありがたい存在である。というわけで、また水面の優しい風に吹かれて、全てを癒そうと、東海自然歩道の続きを行うべく高尾から列車に乗った。大月駅にあった味噌汁及びスープの自販機はいつのまにか撤去されていた。残念である。富士急線はのろいし、運賃も高いが、富士山の景観がすべてそれらを帳消しにしてくれる感がある。富士吉田で方向転換し、10時すこし過ぎに河口湖着。

下部温泉行きのバスを一本木で降りる。前回見送った足和田山の階段に挑む。久しぶりのしんどい登りにからだが悲鳴を上げる。汗がしたたり、息遣いが荒くなり、心臓がバクバクする。ウォーキングでタイヤ(足)は鍛えられても搭載されているエンジンが三流ではどうしようもない。かなりの急坂であるが、登りっぱなしとまではいかず、踊り場的な尾根道もはさんであるのでやや楽である。木の階段の登りに閉口する頃大嵐からの道を合わせ足和田山に到着。急いだ覚えはないのだがコースタイムの半分、40分である。

富士山の眺めが圧巻。青木ヶ原樹海から大室山を経たアメーバのような山並みが裾野へと上昇し、その曲線が天へと向かい、白き天上に至るその形状は筆舌に尽くしがたい。富士山はどこから見ても絵になるが、ここからの富士山は麓からの線が見えている分、ダイナミックであり見る者の心を打つのである。

そこからは紅葉台へ稜線歩き。林道と登山道が併設されており大差はないが林道を歩いた方が起伏がなく楽なようだ。正直に登山道を歩いたが、階段の登り返しに付き合わされあとから楽な林道と再合流したときの気分はちょっとね、である。ほどなく北に西湖が見えてきた。そして三湖台。ここは南北に小広い台地であるため大パノラマが楽しめる。富士山、青木ヶ原、西湖、遠くには南アルプスの白い稜線が蜃気楼のように見え、北側は節刀ヶ岳、鬼が岳が西湖を挟んで威容を見せている。

紅葉台から急坂を下り、国道の下をくぐると青木ヶ原樹海に入る。薄暗い異様な雰囲気のする森であり、自殺防止を訴える看板が立っている。氷穴、風穴と観光名所を通り過ぎ、樹海の道を延々と進む。このあたりは歩く人が少ないらしく倒木が道を塞いでいる。リンボーダンスでうまく通りぬける。樹海歩きに飽きる頃、精進口登山道とクロスする。ここで遅い昼食をとる。そこからすこし進むと精進湖の民宿村である。そこを横切ると国道とつかずはなれずの歩道である。右に左に一回ずつカーブすると国道の下を再びくぐり、烏帽子岳の麓を巻くような道を淡々と歩くと、ひょっこり本栖湖国民宿舎(閉鎖)に到着した。ここから水面まではすぐである。

本栖湖は静寂が漂う湖で、ボートも遊覧船も申し訳程度にある。ただ溶岩が湖に没入しているさまがよく分かる。湖を挟んで相対する竜ヶ岳が大きい。まだ三時半なので県境の割石峠までは行くことにして、さらに歩みを進める。本栖湖キャンプ場の横を通り、朽ちかけた道標と地図を参照しながら、ルートを確認し、再び国道の横に出る。国道を歩いた方が早いのだが、東海自然歩道歩きが原則だし、国道は交通量が多く、路側帯だけのところは危険なので東海自然歩道を黙々と歩く。

ここからは竜ヶ岳麓の巻き道で、小さなアップダウンはあるものの歩きやすい道である。風景は人気のない荒涼としたものになり、当方もただ黙々と歩くのみである。富士山が見えることだけが今朝から変わっていない。泥状のひび割れた沼地のふちを歩き、大きな砂防ダムを過ぎると目の前に北の平の頭の、植林されたケーキのような山肌が迫り、それを避けるように道は左にぐぐっと曲るとすこし登り、県境の割石峠にたどり着いた。ここからのバスは1日2本しかなく、すぐさま私は停留所のバス時刻を確認した。富士吉田行きは終わっていたが、新富士行きの最終が三分後に来るという。これをはずすとビバークの恐れもあった。幸運を感謝しつつやって来たバスに乗る。

身延線富士宮駅前には都心のターミナル駅によく見られるぺデストリアンデッキがある。都心のは人をスムーズに移動させる機能的なものだが、ここのは富士山を見るために作ったのかと思わせる。ここから見る富士山も良い。宝永山の小さい突起がアクセントになっている。身延線東海道線を乗り継ぎ、小田原からロマンスカーで帰京した。

割石峠→上佐野へ

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