東海自然歩道の旅2 第8区 牛妻坂下→久能尾
2006年5月16日(火) 所要時間6時間13分(累計:66時間39分) 費用発生:10,300円
504高幡不動・・・京王八王子534・・・町田605・・・654小田原718・・・沼津809・・・904静岡907=945牛妻坂下958−1130栗島−1220水見色峠−1327大山1334−1456寺島−1611久能尾1648=1740静岡1800=2038東名江田−2053あざみ野・・・武蔵溝ノ口2114・・・2140分倍河原
竜爪山から帰ってきて中一日であるが、暑くなるまえに東海自然歩道の歩きを出来るだけ進めておきたいと考え、久能尾までの実施を決意した。前日の月曜日は会社で0時前まで働き、家に帰って寝たのが一時半、そして四時半に目覚ましがなって、このまま眠っていたいという思いをふりきって動き出し、身支度もそこそこに家を出て朝五時の京王線に乗る。京王八王子駅前のスーパーでパンや飲み物を買い込み、横浜線で町田、小田急線で小田原、そのあと東海道線といういつものコンボ。さすがに相模川も根府川の海も丹那トンネルも見飽きた。
静岡発9時7分の上落合行きのバスで前回打ち切った牛妻坂下をめざす。静岡市街を抜けて安倍川沿いをすこし走って、ほどなく前回打ち切った牛妻坂下に到着。てばやく菓子パンの朝食を済ませた後、10時すこし前に歩きを開始した。安倍川にかかる長い曙橋を渡る。渡った後そのまま直進し、油山温泉方面へ車道を進み、だんだん左右や前方の山が近づいてきて、油山温泉旅館の前を通過。そのあとほどなくして山道に入る。油山峠越えの道は短いのだが急峻なので油断はならない。
沢沿いの歩きにくい登りをしのいで、いったん斜面につけられたか細いトレイルをたどって、なぜか古タイヤでつくられた段差を登ると、いきなり作業小屋廃屋の軒先に出て、モノレールの上をまたぐ。かつてはこのあたりはお茶畑だったのだろうか。ところどころ補修された高巻き道を進んでいって、ジグザグの登りを経てようやく油山峠にたどりついた。何回登ってもこのルートは油断がならない。静岡市近郊とはとても思えない。反対側も道幅が狭く、高度を下げて沢筋に出て、相沢温泉の駐車場に出るまで緊張のし通しであった。
悪いことに雨が落ちてきた。悪いことに今日は雨具もザックカバーも傘も持参していない。東海自然歩道をなめているのかもしれないが、なんという集中力の欠如。雨に打たれながら車道を黙々と下り、相沢の集落を抜けて足久保川を渡って、栗島から1キロほどバス道路を歩いて、谷沢の集落で左折しふたたび山間へ分け入ってゆく。しばらくはお茶畑の間の林道を進み、そのあと道標に従い登山道に入る。
雨に打たれながら林の中の登りをこらえる。いくら5月中旬でも体を打つ雨は冷たい。足取りも自然と重くなってしまう。あたりにシダ類が目立ってくると、水見色峠に出た。集中力が切れる前に頂上にたどり着かないとまずいので、休まず尾根道を大山へむけて進む。道を濡れた雑草が覆っているところがあり、そういうところの通過ではどうしてもずぶ濡れになってしまう。メガネに雨滴がつき足元まで覚束なくなってくる。尾根を進んでひと登りすると、口長島の分岐。このあとの登りはそうとうしんどい。
標高差500m弱をつめてゆく。高度計の数値を見ながら樹林帯の急斜面をヨッコラと登ってゆく。高度700を越えると右側は背丈ほどあるササが見え、なおここから急な登りを重ねなければならなかった。いい加減うんざりしてくるころ、目の前に見覚えのある大山のアンテナが見えた。大山頂上到着。殺風景な無線中継所の前で雨に打たれながら菓子パン2つを詰め込む。晴れて空気が澄んでいれば富士山南アルプスなど景観抜群の頂上なのであるがきょうは何も見えない。
ここからの下りはすべて林道なのでスイスイ下れる。ただダラダラした下りが10キロ強も続くので単調なのが難である。無心で足をタタタタと運ぶ。ようやく雨足が弱まってきた。雨がすみに見え隠れする山々の緑が印象的であった。おおきなカーブを切りながら進み、清水が流れるワサビ田を過ぎてなお下ると、坂本の集落。お茶畑の間を抜けて進む。この時期は新茶の季節なのか、あちこちの製茶工場からかぐわしいお茶のにおいがただよう。寺島には15時すこしまえにたどりついた。きょうの目的地、久能尾まではあと1時間強だが、まだひと登りしなければならない。
バス通りを南下して、藁科川をつり橋で渡って、対岸のいわな料理店の前を通り、お茶畑の一番上まで登ってから三たび山道に入る。雨に濡れた下着が冷えて寒い。登ったあと山上のトラバース道となり、お茶畑のてっぺんを何ヶ所か横切り、なお北へ進んでゆくと前方に鹿が現れた。鹿の退路が東海自然歩道の進行方向だったので追いかけっこのようなかたちが一分ほどつづき、その後彼は左手斜面へと消えた。こんな人里同然の場所にも現れるとは山奥に餌となる植物がなくなっているのであろうか。
しばらくトラバース道が続き、久能尾1.1kmの道標で道は左折し、久能尾へイッキの下りとなる。雨に打たれてコンディションは最悪に近いがもはや気合で下る。たかが1.1kmの下りが長く感じて、いったん墓地の脇を通ってなお山中を下り、ひょっこりと久能尾に到着。歩行時間は6時間だがかなり疲れた。濡れたままだが着替えすら持ってきていない。ぐっしょりした下着のシャツだけ脱いで、ワイシャツとジャンパーを羽織っても寒い。16時48分発の静岡行きバスで退散。静岡まではうとうとして過ごした。帰途は東海道線の繰り返しに飽きたので、東名高速バスを使い、東名江田からあざみ野、溝の口を回って帰宅した。高速バスは気の毒なほど空いていた。