2004年5月9日 所要時間6時間19分 費用発生4,600円
534多摩センター・・・新百合ヶ丘・・・648新松田720=828西丹沢844−用木沢出合903−959犬越路1005−1050神の川1105−1201風巻の頭1209−1316姫次−1350平丸分岐−1403焼山1410−1503西野々1537=1555三ヶ木1600=1644橋本1648=1700多摩センター
いよいよ東海自然歩道の復路編も大詰めに入り、今回ついに最難関とよばれている裏丹沢コースに突入する。夕方から雨が降るとの予報だったが、カンカン照りの晴天よりはましだと考え、プランを実行に移した。朝五時にどうにか起きられて、早暁の多摩ニュータウンの丘を越え、多摩センター駅構内のコンビニでパンやおにぎりを買いこみ、五時半過ぎの電車に乗り、新百合ヶ丘で急行箱根湯本行きに乗り換える。町田で席が空いたので眠る事が出来た。目が覚めたら渋沢であった。川沿いを走り、東名高速の下をくぐると新松田である。
駅前の箱根そばできつねそばの朝食をすませ、7時20分発の西丹沢行きのバスに乗りこむ。天気があまりよくないせいか、登山者は3人と少なかった。スポーツ新聞を読みながら過ごす。谷峨から山の中に入り、ほどなく丹沢湖の湖岸に出て、いったん東岸を玄倉まで進んだ後、丹沢湖の南まで戻って奥へ進む。ほどなく浅瀬入口。前回歩きとおした落合トンネルがぽっかり口をあけている。中川川ぞいに北上し、中川温泉、箒沢と過ぎると終点西丹沢は近い。一時間強乗って、バス代は1150円。
準備を済ませた後、自然教室の横から林道を進んで行く。中川川ぞいにオートキャンプ場が立ち並ぶ中を淡々と歩く。キャンプ場のひとつに自販機があったのでアクエリアスを買い、飲みながら歩く。20分も歩くと白石沢と用木沢との合流点である用木沢出合に着いた。東海自然歩道は右折し、犬越路への山道に入る。堰堤を歩道橋みたいなので越えたり、沢沿いを桟道で歩いたり、時には広い河原を歩いたりと、なかなか変化に富んだ道である。運の悪い事に、このあたりで雨がパラパラと落ちてきた。
沢沿いの道がだんだん傾斜がきつくなってきて、ときおり高巻いて高度を稼ぐようになる。ほどなく沢の水が尽き、涸れ谷のなかをジグザグ状につめていく、ほどなく道が背の高い濡れた笹の中を通るようになり、当方のシャツやズボンも少し濡れる。急な登りをこらえ、尾根に出て避難小屋の建つ犬越路に到着した。ここは武田信玄が北条氏攻めの際、犬を先導にして越えたことからこの名がついている。
先が長いので、ザックカバーだけつけて、早々と神の川へのくだりにかかる。短いが急峻な斜面で、このあと急な登りもあるので力をセーブして淡々と下った。すこし谷筋が荒れており、ルートが多少分かりづらい感じがしたが、道標やコースサインが多いので迷う事はない。1箇所沢をくだりぎみの木の橋で渡るところがあったので慎重に通過。適当に下って行くと、高度500を切って日陰沢ぞいのダート道に出て、それを適当に進むと神の川ヒュッテに出た。日陰沢橋のたもとを右折し、神の川林道を10分ほど進むと、道標に従い神の川を渡って、風巻の頭の登り口に出た。このあとが大変な区間なので、ここでおにぎりの行動食とする。雨は降ったり止んだりのはっきりしない天気である。
「姫次まで2時間40分」という道標を瞥見しつつ、急峻な登りに挑む。今回、この区間は難儀すると思ったので、MDウォークマンを聴きながら登ることにする。けっこう急峻な登りだが、アルプスや地方の名山でたまに出てくる急坂の連続で高度を稼がされる道で経験済みなので、音楽に没頭しながら(苦しいので浸りきれないが)ゆっくりめのペースだが足をシステマティックに前に出し、高度を稼いだ。MD1枚を聴きおわる頃、高度計の数値が1000mを越え、目の前の斜面がいったん尽きて、あずまやの建つ風巻の頭1077mに到着した。
一時間で600mも稼いだので苦しい。ポカリを飲んでひといきつける。だが、まだ今日の最高地点の姫次まではあと360mも高度を稼がねばならない。気をとりなおして鞍部への下りにかかる。岩が稜線上に点在しており歩きづらい下りをこなし、10分ほどで風巻と袖平山との間のコルに着いた。ここからは再び高度を稼ぐつらい道だ。こちらも奥の手を連発で使わねばならない。MDウォークマンのMDをKOTOKOさんに換えて、歌の世界に没頭しながら高度を上げて行く。すでに下界からは遠く離れ、あたりは丹沢らしい緑の山と深い谷である。山々は雨霞に埋まり、それなりに趣のある景色であった。
尾根どおしの道をはさみつつ高度を1300頃まであげてゆくと、北側が大きくザレている崩壊地に出た。崩壊地のふちをたどりながら高度をあげてゆくと、意外にあっけなく袖平山に到着。ここまでくれば姫次は近い。稜線上を進んで行くと、目の前に鹿が二匹、ピーと鳴き声を挙げながら原小屋平の方向へ逃げていった。そのあたりを通過するとどこからかピー、ピーと鹿の鳴き声がする。やられっぱなしも何なので、当方も「ウォーゥ」などと奇妙な声をあげてみたが、何も起こらなかった。眼前の丘をかるく登るとそこが丹沢主脈縦走路と合流する姫次であった。
時刻は13時15分、下山口の西野々のバス時刻は15時37分、きょうは日曜日なのでこれを逃すとバスの便はなく、三ヶ木まで徒歩二時間の追加苦行を強いられる。山と高原地図のコースタイムは3時間10分。間に合うにはどれなりの努力が必要だが、あとはもうくだる一方なので、本気を出すことにして焼山へ向かう。ここから焼山までは丹沢の稜線コースにしては道がゆるやかな下り一方で、飛ばせるコースなのである。登山道が多少えぐれている箇所もあったが、転倒だけに気をつけてゆるい下りをガンガンとばした。
青根への下りを2本分け、右下に黍殻避難小屋を見て、なお進んで右へ大平への下りを分け、稜線の右側を巻くように進んで行くと平丸へのエスケープルートを分ける。なお進む。1箇所赤土の滑りやすい個所があったほかは問題なく、右に鳥屋への道を分けて薄暗い樹林帯を進むと、あっさりと展望台の建つ焼山に到着した。時刻は14時5分、西野々までのコースタイムは1時間35分。腹がすいたので猛然とアンパンとクリームパンをポカリで流しこみ、そのあと最後の下りにかかる。
焼山の下りは急峻なところもあったが、基本的にはジグザグが多く、あぶないところはなかった。高度をどんどん削り取って行く。高度600を切ると長野へのサブコースを分けて、なお猛然と高度を下げてゆくと、道が石畳に変わり、左に折れて沢をわたり、そこから少し斜面を登ると林道に出た。防鹿用のゲートを抜けて、西野々の集落に出てほどなくバス道路に出た。次回行程を勘案し、伏馬田入口バス停手前の交叉点まで歩き、そこを打ち切りポイントとした。15時37分発のバスで三ヶ木へ出て、そこから橋本行きのバスに乗り継ぎ、橋本から京王線で自宅には明るいうちに帰着した。
あと5つ、低い山を越えれば、東海自然歩道東の起点、高尾山口である。とうとうここまで戻ってきた。