71 月山

山紹介及びもっとも楽な登り方:

飯豊、朝日、吾妻、蔵王など意外と山岳王国の山形県、そのなかでも月山は出羽三山の修行の山としても有名であり、頂上部のなだらかな地形、夏でも豊富な残雪、お花畑などがあり強烈な個性を放っている。もっとも楽な登り方は、鶴岡側からの八合目からのピストン。難易度1。

登山記録 2004年7月4日〈日)夜行日帰り 行動時間3時間44分 費用発生24,190円

2309新宿・・・451新潟457・・・550村上559・・739鶴岡752=845月山ビジターセンター905=956月山八合目−1055仏生池小屋1105−1200月山1235−1340月山リフト乗り場1345・・・1405姥沢1540=1605月山口1607=1703山形1730・・・1958大宮2002・・・2045立川2049・・・2108大塚

2004年の梅雨はカラ梅雨気味で、晴れて暑い日がけっこうあり、この好天を利用してどこかへ出かけようと休みの前々日の夜に思いつき、日帰りで登れる百名山のうちもっとも楽と思われる月山をやろうと決めた。こんな簡単な山が(と言っては月山に失礼にあたるが)今まで登らずにいたのは、この山は日本海側の鶴岡からアプローチするものという固定概念に私は縛られており、そうなると登れるのは月山八合目行きの登山バスが運行される七・八月に限られてしまう。この時期はアルプス登山に集中していたので、月山を登ろうとかねがね思っていてもいままで手を出さずにいた。

土曜日、いつもと同じように会社へ向かうが、登山用リュックを背負い、腕時計はカシオのプロトレック。例によって京王八王子のコインロッカーにザックを隠し、八王子のみどりの窓口で指定券を入手してから出社。夜九時、仕事がはねて駅前のラーメン店でにんにくをたっぷり入れたラーメンとライスとギョーザの夕食をすませ、ザックを回収しスーパーでパンやおにぎりを買いこんだ後、京王線で新宿へ向かう。車内で一眠りすると新宿。土曜の夜の雑踏を抜け、23時9分発の夜行快速「ムーンライトえちご」に乗り込む。青春18きっぷのシーズンではないのでガラガラであった。

京浜東北線と並走し、大宮に停車。深夜の高崎線を485系特急型電車は疾走する。高崎で急行「能登」に抜かれたあと上越線に入り、新前橋、水上と運転停車して山奥へ分け入り、新清水トンネルに入った。そこから先は眠りについて、新潟まで何も覚えていない。夜が明けて、新潟着4時51分。ふらふらとホームの向かい側の村上行き快速電車に乗りかえる。すぐに眠ってしまった。気がつくと終点の村上。羽越本線は全線電化されているが、村上と酒田の間の普通列車はなぜかディーゼルカーが走っている。年季の入った四両編成のディーゼルカーに乗り込む。すぐに左窓に日本海が見えてくる。

断続的に眠っているうちにディーゼルカーは庄内平野に入り、田圃の中を走って鶴岡に到着。ここで羽黒山頂行きのバスに乗りこむ。ひまつぶし用の週刊新潮を読んでいるうちにまた眠くなって、気がついたら月山ビジターセンターであった。月山へ向かう登山者がここでわらわらと下車する。ビジターセンターで月山の雪室などを体感したあと、月山八合目行きのバスに乗り込んだ。バスは森の中の狭い道路をぐねぐねとカーブを切りながら上がって行って、また当方も眠りに落ちて、バスは八合目に着いた。きょうは陽射しがまぶしいが、それでもそよぐ風は少し冷たい。

どうせ2時間程度の登りなので、最初から飛ばすことにして木道や石畳の道を登りにかかる。弥陀ヶ原の池の点在する道をすぎると緩やかな登りが続く。人気の山の日曜日なのでけっこう登山者が多い。石のゴロついた中の道なのでステップに気をつけて登った。ふりかえれば北側に鳥海山が見える。たんたんと高度を上げて、雪渓を一回横切って、なだらかな道を進み、あっさりと仏生池小屋に到着した。帽子を忘れたので少ししんどい。岩に腰掛け、ジャムパンとホットケーキとピザパンをポカリで流しこむ。

ゆるいのぼりがなお続く。MDウォークマンを当ててKOTOKOさんを聴きながら登り行く。途中1箇所「行者返し」のしんどい登りを経て、木道、石畳の登り、雪渓の登りをこなすとあっさり月山頂上にたどりついた。最高点は頂上の神社らしいが、入口で500円払ってお祓いを受ける。神社に参拝した後、お神酒を頂き、わずかの日本酒を口にする。そのあと神社裏手の三角点のあるあたりで休憩。湯殿山方面へたおやかな稜線が続き、遠くには朝日連峰がつらなっている、両方とも稜線から谷筋にかけて雪を残していた。

バスの時刻を勘案し、下山は姥沢方面に下ることにする。頂上小屋の横を過ぎてしばらく進むと急な下りが始まる。適当にステップを切って下った。牛首で稜線のコースと分かれる。ここから望む頂上部は圧巻。大斜面が続いており、アルプス並みのスケールの大きさを感じる。月山リフトへ方面へ進める。下って行くと眼下に雪の斜面が現れた。軽アイゼンをつけて下る人や尻セードで対応する人もいて、どうしようか迷ったが、人が多いのでへっぴり腰で歩いた。なんとか転倒せずに済んだ。横の斜面では何人かのスキーヤーが夏スキーに興じている。

雪解け水の流れで顔を洗って手を冷やし、気を取り直して姥ヶ岳のトラバース道を進む。時折小さな雪渓をいくつか横切り、ゆるやかに山腹を巻いていくと姥ヶ岳への道と合流し、ひと下りすると、月山リフト乗り場に着いた。暑くてたまらないのでレストハウスでかき氷〈150円)を食べる。そのあと560円払って、リフトで姥沢へ下った。姥沢のバス停で週刊新潮を読みながら一時間半の空白を埋め、町営バスで曲がりくねった車道を月山口へ下り、そこから冷房の効いた高速バスのリクライニングシートにふんぞり返りながら山形へ向かった。

72 早池峰へ進む

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