51伊吹山 1377m

山紹介及びもっとも楽な登り方:

岐阜県と滋賀県の県境にある石灰岩でできた雄峰。標高こそ1377mと百名山にしては低いが、関ヶ原あたりから見たその存在感ある山容は貫禄充分である。ただ頂上までドライブウェイが通じているのも味気ない感じがするのであるが、下からの昔ながらの登山道もあります。もっとも楽な登り方は、ドライブウェイ利用を論外とすれば南面からの上野登山口から、難易度2.

登山記録:2002年11月8日(金) 費用発生 28,000円

106小田原・・・610名古屋621・・・649米原710・・・720近江長岡723=740伊吹登山口−840三合目−1020伊吹山山頂−1112三合目−1150伊吹登山口−1235近江長岡1239・・・米原1256・・・1414大阪

日本百名山の登頂数を50の大台に乗せたからには、もう一座登って、過半数を確保しておきたいと言う欲求が頭をもたげたのか、年内に51座目をやろうと思いついた。だが11月に入ると登れる山にも限りが出てくる。私は標高も低く比較的容易に登れる伊吹山に狙いをつけた。ところが10月後半から本業の仕事が忙しくなり、休日が次々とつぶれていってしまった。なんとか緊急性の高い仕事を一段落つけ、明日休めるというメドが立ったのが前の日の夜9時過ぎ。急遽伊吹山をやろうと決意した。

夜十時前フラフラの体で自宅に戻りつく。ほんらいならば貴重な休みなので家でゴロゴロするのが有効な使い方なのだろうが、夜行日帰りで強引に山へ行く。日々かいしゃでボブ・サップより怖くて強いものごとに対して回りこんだり丸め込んだり逃げ回ったり、ときどきは当たって砕けたりして日々過ごし、頭の中でバッハのトッカータとフーガが常に鳴り響いているので、そんな日常を一時的にではあるが忘却したいので私は旅に出る。といっても今回はさすがにくたびれてはいるのであるが。

東海自然歩道の時と同じパターンで大塚発22時52分発のモノレールで多摩センターに出て、そこから小田急で小田原に出てムーンライトながらを待つ。この駅でながらを待つのももう十数回目であるが、小田原駅は常に改装工事中なので不思議である。木曜の夜なのでほどなく現れたながらはそこそこ空いており、横になってまどろむ事が出来た。気がついたら刈谷であった。大府・共和・笠寺と名古屋へ向けてほぼ各駅に止まって行き、6時10分に名古屋に到着。近江長岡からのバスの便を考えると、ここで新幹線を使うと後々楽になるので、私は新幹線ホームへ向かった。名古屋駅始発の「こだま」で米原へ向かい、そこから東海道線を二駅もどって近江長岡着。駅前には伊吹登山口行きのバスが止まっていた。

バスの終点は住友セメント工場わきの変な位置にあり、上野登山口へは道路をしばらく歩いて山麓の神社から登山道に入る。高度計の数値がまだ200で頂上までは1,100m以上も高度を稼がなくてはいけないので、楽勝登山とは言えない面はある。1合目までは樹林帯の中をジグザグ気味に高度を上げて行き、そのあとひょっこり視界が開けて1合目着。そこからはスキー場のゲレンデの中を高度を上げて行く。ゲレンデ上部から山道に入って行き、山腹の道を斜め左上に巻き気味に高度をすこしずつ上げて行くとまたゲレンデに出て、左に伊吹山高原ホテルの建物が見えた。きょうは晴れてはいないが下界の展望はよく、関ヶ原から琵琶湖のあたりまでは見渡せる。ただ、肝心の山頂方向はガスに覆われていた。

リフト脇の登山道をゆっくり登って行くと、あろうことか雪が現れた。ことしは寒い日が何日かあったので降雪もやはりあったかと心中で歯噛みする。リフト終点の四合目から本格的な登山道に入り、大きくカーブを切ってひと登りすると5合目。なぜかトイレとジュースの自販機がある。ここからしばらくは雪で登山道が隠れていてトレースが乱れていて登るのに苦労した。雪の上の足跡も各自思い思いに登っていてルートがつかみづらかった。時には雪の上を慎重に歩いてゆくと、6合目に出てそこからは再びトレースが明確になり、そこだけ雪が消えていたので歩きやすかった。

何回もジグザグを切りながら高度を淡々と上げて行く。あがって行くにつれて道の雪混じり度がアップし、濡れた岩で滑らぬよう慎重に進んで行く。七合目を過ぎたあたりからガスに覆われ視界が不良となった。八合目のあたりから風が強くなりビョウビョウと我が身を打つ。早く頂上にタッチしてズラかりたいと思う。そこからさらにジグザグ場に登り、高度を上げて行くと、伊吹山ドライブウエイからの道を合わせた。となると広大な頂上部の一角に出たということなのであるが、ここから頂上までが難儀した。積雪が30cmくらいであり、ズボスボと埋まりながらの前進を余儀なくされ、いくらゴアテックスの靴と言えども濡れてしまう。雪のかけらが容赦なく靴の内部に入り込む。冷たいのを我慢してズボズボズボと前進する。晩秋の雪地獄。風流ではないか。

目の前にゆらゆらと頂上の山小屋群が出現した。シーズンオフなのでどこも営業していない。誰にも出会わない静けさの中、私は頂上の標識をさがした。頂上は小広いのでピークが断定できなかったが、いちおう展望方位盤と頂上の石積みで護られた祠と、そのとなりの1等三角点にタッチしておいた。今回も頂上までは2時間40分のノンストップであった。登頂のポーズ決めっ!

あとは早々とズラかるのみ、またズボズボ道を難渋しながらあるいて、そのあとは雪混じりのジグザグのくだり。滑らぬよう一応気をつけて歩いたが、雪のない足の置き所もけっこうあったので、サクサク下れ、ルートが不明確な六合目付近でちょっと雪の中で難儀したものの、登りほどではなく、あっさり5合目の自販機に出た。ここまで来れば雪の心配はない。大きくターンを切って下るとゲレンデに出て、三合目のホテルを見ながら下降、そのあとトラバース気味に下っていって、さらに高度を下げて行くと一合目からの草の斜面に出て、それを一気に下った。

あとは何の変哲もないくだりを淡々とこなし、頂上から1時間20分ほどで高度1100mを下り(新記録かもしれない)神社に戻りついた。ちょっと歩いて登山口のバス停に戻りついたが、バスの便が悪かったので、強引ではあるがそのまま近江長岡駅まで歩いた。伊吹山は下半分は姿を見せてくれたが、頂上部は引き続きガスの中である。どうやらきょうの伊吹山は恥ずかしがりやらしい。国道365号をわたり、東海道新幹線の下をくぐって、近江長岡駅にもどりついた。

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